Zemax OpticStudio®からの光学系のインポート
TECHNICAL INFORMATION
技術情報
2022.03.08
光学シミュレーションソフト
テーマ:
Zemax OpticStudio®からの光学系のインポート
概要
Zemax OpticStudio®は、多くの方に使用されている光線追跡ソフトウェアです。VirtualLab FusionはZemax OpticStudio®から完全な3D位置情報とレンズ情報を備えた光学系をインポートできます。インポート後、光学系の構造データは単一の面として表示されるか、またはVirtualLab Fusion のコンポーネントと 結合できます。インポートした光学系の光線追跡シミュレーションを実行することが でき、さらに重要なことに、電磁場追跡を実行して光学系をより詳細に解析することができます。
Zemaxインポート の 前処理
- Zemax OpticStudio ® (15.5 SP2 以降のバージョン) をユーザーの PC にインストールする必要があります 。
- Zemax OpticStudio ® の有効なライセンスが必要です ドングルの場合は差し込む必要があります 。
- VirtualLab Fusion の Global Optionsダイアログで、 Zemax OpticStudio®User Data のパスを Zemax の「Glasscat」フォルダがあるアドレスに設定してください 。
Zemax OpticStudio ® 光学系 のインポート
VirtualLab Fusionでは、 Zemax OpticStudio ® ファイルを以下の手順でインポートできます
- File→Import→Import ZemaxOpticStudio ® System
- 次に、「.ZMX 」拡張子の Zemax システムファイルを 開きます 。このファイルには構造データが含まれています。
- 代わりに、 Zemax ファイルをVirtualLab にドラッグ&ドロップし てインポートすることもできます。
- Zemax OpticStudio ® データのすべてのインターフェイスは、VirtualLab FusionのSingle Interface Componentsに対応しています。
- インポートする 光学系 に複数のインターフェイスが含まれている場合、インポート中にポップアップウィンドウが表示され、インターフェイスを Optical Interfaces Sequence(OIS) Componentとして結合するかを確認されます 。
- 通常は現実的ですので、 VirtualLab Fusionではデフォルトで座標ブレーク間のインターフェイスを単一の OIS componentに結合することを推奨します。
- 座標情報はインポート中に自動的に変換され、VirtualLab Fusionでインポートされた光学系には正しい位置情報が含まれます。
光学系の構築
- インターフェースを結合した後、 Zemax OpticStudio ® のオリジナル光学系は、VirtualLab Fusion の光学系内で、いくつかのOISとして表示されます 。
- デフォルトの平面波光源が使用され、そのスペクトルは Zemax OpticStudio ® ファイルの波長に従って初期化され、サイズは入射瞳径に従って定義されます。
*この事例で使用しているZemaxサンプルファイルは、Zemax Knowledgebase からダウンロードしました。
シミュレーション結果 - 3D 光線追跡
Ray Tracing System Analyzerを実行すると、VirtualLabとZemax OpticStudio ®で同等の結果が得られました。
シミュレーション結果 - 2D 光線追跡
次に光線追跡を実行すると、こちらも VirtualLab で得られた結果は Zemax OpticStudio ®の結果に一致しています。
シミュレーション結果 - 電磁場追跡
電磁場情報やその他の伝播効果回折など)も含めるには、 VirtualLab Fusionの電磁場追跡(Field Tracingエンジンへの切り替えを実行します 。
ドキュメント情報
タイトル | Zemax OpticStudio ® からの光学系のインポート |
文書コード | MISC.0006 |
バージョン | 1.1 |
ツールボックス | VirtualLab Fusion Basic |
使用したバージョン | 7.0.3.4 |
分類 | Feature Use Case |
参考文献 | - Import Beam Files from Zemax OpticStudio ® - Design and Analysis of Intraocular Diffractive Lens |
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